冷え性を考えるときに気をつけたい低体温体質との違い

冷え性と似て非なる言葉に「低体温体質」というものがあります。
どちらも見た目が似ているために同じようなものだと考えてしまうかもしれませんが、全く異なるものなので注意が必要です。
今回はこの2つの言葉について、その違いと内容を確認していきましょう。

冷え性は「不定愁訴」

よく使われる冷え性という言葉は不定愁訴というものに分類される症状です。
分かりやすくいうと「自覚症状が強く客観的な事実が良く分からない症状」というものになります。
そのため実際には体温が低下していないにも関わらず冷えを感じる場合は冷え性となるわけです。

また、実際の皮膚の温度が低下していても特に冷え性といえるほど強く冷えを感じなかったりする場合もあります。
冷え性というのは主観的な意識が強く反映される症状なので問題の大きさも様々であり、改善の見込みも人によって異なるのです。
心理的な側面が多分に影響した症状ともいえるでしょう。

ですが単に冷え性を「気のせい」で済ませることはできません。
冷え性は女性に多い症状なのですが、実際に女性には体温が男性よりも低下しやすいという特徴が備わっているからです。
ただこの点については低体温体質とも繋がっていたりします。

低体温体質は本当に体温が低い場合

現在、日本人の人間の平熱は36.6℃から37.2℃の間といわれています。
ですが中には平熱が36℃以下の方も存在しているのです。
そしてそういった方は低体温体質と呼ばれます。

低体温体質の方は冷え性のような主観的な冷えを意識するという形ではなく、客観的な事実として体温が平均よりも低くなっています。
そして症状としては冷え性よりも重く、改善を要する体質といえるでしょう。
なぜなら私達の体は平均的な体温に合わせて活動しやすく設計されているからです。

例えば人間は風邪にかかると高熱を出すようになります。
これは免疫が風邪の菌を倒すために適した体温が平熱よりも高いためです。
菌ではなく自らに備わっている免疫細胞の力によって私達は高熱にうなされるともいえるでしょう。

そして平熱時にも私達の体は様々な活動を行っているわけですが、それらの活動に必要なのが平熱程度の体温なのです。
細胞が活動しやすいのが36.6℃から37.2℃というわけで、個人差はあるもののまず36℃以下ではありません。
私達の免疫にとって平熱は必要不可欠な温度なのです。

ですが低体温体質の方は平熱自体が低いため十分に免疫機能を働かせることができない状態にあります。
そのため病気にかかりやすく免疫的には弱い体質といえるかもしれません。
直ぐにでも対策をした方が良いでしょう。

実際の体温は筋肉量の増加で改善可能

実際に体温を上げるにはどうすれば良いかというと、それはとにかく筋肉をつけることです。
筋肉は動かすことで熱を発生させることができるため、十分な筋肉量があり動かせば体温は上がります。
逆にいえば筋肉量が少なければ活動をしても発生させることができる熱量は少なくなってしまうのです。

筋肉を鍛えるにはどうすれば良いかというと筋トレを思い浮かべるかもしれませんが、必ずしも筋トレをしなければならないわけでもありません。
ただ単に1日30分のウォーキングをするだけでも筋肉をつけることは可能なので、まずは軽い運動から始めてみるのも良いでしょう。
筋骨隆々な体を手に入れる必要はなく、きちんと体温を上げられるだけの筋肉をつけるだけでも十分なのです。

冷え性には心理的な対策が必要な場合も

先述したように、冷え性は不定愁訴に分類されるもので検査によって明らかにならないケースもあります。
同じ不定愁訴である自律神経失調症と診断された場合は心理的な原因によって冷えを感じているのかもしれません。
強烈なストレスが自覚症状として表れ、実際には冷えていないのに冷えを感じている可能性はあります。

ストレスというものは明確にしづらく、人によって耐性も様々です。
時には身体的な症状として円形脱毛症や胃潰瘍などを伴うこともありますが、原因を解明することは難しいものです。
意識の上では耐えられているように感じていても、水面下では大きなダメージを受けていたということもあります。

冷え性の原因が分からない場合は心理的な側面から改善を試みてみると良いでしょう。
診療内科などを訪れてみるのも1つの手段です。
本人にしか分からない自覚症状というのは辛いものなので、それを吐露するだけでも楽になるかもしれません。

健康な生活を心がけよう

冷え性と低体温体質の違いと内容についてみてきました。
冷え性は自覚症状が強い不定愁訴で、時には心理的な原因から発症することがあります。
一方、低体温体質は実際に体温が低く免疫上問題を抱えている状態なので直ぐにでも改善した方が良いでしょう。

どちらも健康的な生活を心がけることで改善させることができるかもしれません。
冷え性は自律神経を整えるよう満遍なく食事をし適度な運動をしきちんと睡眠をとり、またストレス源を解消することができれば症状を抑えられる可能性があります。
また、低体温体質の方は意識して筋肉をつけるよう適度に運動することが大事です。

健康な体は何をするにも資本となります。
意識的に症状を改善していきましょう。

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